事例紹介(介護離職防止)
“隠れ介護”という言葉を知っていますか?
家族の介護をしていることを会社に知らせずに働いている状態を指す言葉です。近年注目されるようになった言葉です。
会社に介護をしていることを隠してしまう「隠れ介護」をしている人は、全国に1300万人程度いると言われています。
「会社に迷惑をかけたくない」、「出世に響くのではないか」、「重要なポストにいるので休めない」などが隠れ介護の理由です。
隠れ介護をしていると、過剰な疲れやストレスの蓄積で、結局仕事を辞めなければならないことも少なくありません
仕事と介護を両立させるには「隠れ介護」は理想的な形ではありません。会社に相談をして対応を一緒に考えることが必要です。
仕事を辞めなければならないのはどんな時?
厚生労働省のサイトでは介護離職の主な理由として次の3点をあげています。
1.仕事と介護の両立が難しい職場だった
2.自身の心身の健康状態が悪化した
3.介護サービスの存在・内容を十分に知らなかった
1.仕事と介護の両立が難しい職場だった
仕事と介護の両立では、介護にかかる時間が一定数を超えると、両立が難しくなることを明らかにした調査結果があります。
どんな職場であっても介護に掛かる時間は「平日2時間・休日5時間程度が仕事を続けられる限界」と調査では分析しています。
2.自身の心身の健康状態が悪化した
隠れ介護でなくても、通勤前後の時間を介護にとられたり、夜中に起こされたりすると睡眠時間が削られ身体の疲労が蓄積されて行きます。
毎日繰り返される終わりの見えない介護を続けることで、将来に対する不安などから精神的に追い込まれ、”介護うつ”になることもあります。
3.介護サービスの存在・内容を十分に知らなかった
介護保険がスタートしてから17年が経ちましたが、身近に介護を必要とする方がいなければ高齢者自身でさえ詳しく知る機会もないのが『介護』と『介護保険』です。
『子供のいない人はいるけれど親のない人はいない』 後期高齢者(75歳以上)が要介護状態になる確率は約25%、 50代のご夫婦でそれぞれのご両親がご存命でしたら、お一人位は介護が必要になるかもしれません。
イザというときに、正しく判断するために準備を整えましょう。
介護をしながら仕事を続ける5つのポイント(引用元:厚生労働省HP)
ポイント1:
職場に「家族等の介護を行っていること」を伝え、必要に応じて勤務先の「仕事 と介護の両立支援制度」を利用する。
ポイント2:
介護保険サービスを利用し、自分で「介護をしすぎない」。
ポイント3:
ケアマネージャーを信頼し、なんでも相談する。
ポイント4:
日ごろから「家族や要介護者宅の近所の方々等と良好な関係」を築く。
ポイント5:
介護を深刻に捉えすぎずに「自分の時間を確保」する。
事業主に対しての情報内容
・従業員の介護と仕事の両立について相談先を知りたい
・従業員が利用できる介護休業などの仕組みを知りたい
・自社での規定を整備したい・確認したい
・介護による離職を防止する取組をしたい
・介護休業したときに従業員が受けられる給付を知りたい
まずはお気軽にご相談ください。
個別相談予約